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組織間リリース(ISR)と滑走性を考えて体のセルフケア

筋膜リリース
※画像はAIで生成しております。

こんにちは。岩手県八幡平市にございます佐々木長生整体院の佐々木と申します。今回は組織間リリース(ISR)を行うことで組織間の滑走性を改善して慢性痛やスポーツでのパフォーマンスを上げる作用に期待が持てる可能性についてお話しをさせていただきます。最近ではよく聞くようになった筋膜リリースですが、私の下積み時代や今から15年前の独立開業当初はこの、筋膜について話しをしていると、同業の先生方に馬鹿にされたものです。「筋膜なんてそんな薄っぺらい組織を考えても仕方ないだろう(笑)。」という感じでしたが、当院では開業当初から「筋・筋膜リリース」という文字を看板に掲げて営業を行ってきましたが、ここ数年で右を見ても左を見ても「筋膜」という言葉が定着してきました。なんでもそうですが、時代を先取りし過ぎると「キチガイ扱い」されてしまうものです。



組織間リリースとは?


この組織間リリースはInter-Structural Release(インタース・トラクチュラル・リリース)という意味で、一般的には頭文字をとってISRと記載することが多くなっています。


このインター・ストラクチュアル・リリースとはどのようなことなのかというと下記の通りになります。


・インター「〜の間の」

・ストラクチュアル「構造の(組織の)」

・リリース「解放する(解き放つ)」


ということになり、簡単に説明をすると「組織と組織との間の癒着を解放する」という意味となります。つまり筋膜リリースもこれに含まれていることになります。



現在の組織間リリース(筋膜リリース)の主な手法


組織間リリース(筋膜リリース)の手法としては一般的に知られているのは、市販の筋膜ローラーを使用して行う方法や、マッサージガンと呼ばれる電動のマッサージ機、整骨院や整体院などで行う俗称「筋膜剥がし」と呼ばれるものなど、その手法は多岐にわたります。ただここで問題となってくるのが、あくまでも組織間をリリースしてあげなければならないということになりますので、これまで挙げたいくつかの方法では実はこの組織間のリリースが行えていない可能性が出てきます。


「えっ!?それじゃあせっかく買ったこの器具は使い物にならないの!?」


と思われるかもしれませんが、一般的なマッサージ方法の代用として考えるのであれば全てが無駄になるということではありませんので、その辺は誤解なさらないで下さい。ただし理論上、組織と組織の間のリリースは十分に行えないということです。なぜそう言い切れるのかを次の項でお話しさせていただきます。



陽圧と陰圧


これは良く東洋医学の中には出てくる言葉なのですが、陽圧(ようあつ)と陰圧(いんあつ)という読み方になります。陽圧というのは押し潰す力であるPRESS(プレス)になり、逆に陰圧はTraction(牽引)という意味になります。


ではここで、組織と組織の間が癒着を起こしているという状況について考えてみましょう。組織間が癒着を起こしているということは組織同士がべったりと張り付いている状態になっているということになります。この状況は行ってしまえばPRESSによって押しつぶされている状況に近いわけです。これにさらにPRESSを行うことで組織同士を押し潰す力が働いてしまいます。例えばマシュマロを思い出して下さい。上から押し潰してぺったんこな状態にしたとします。その状態を回復させようとしてさらに押し潰す力を加えていることになります。これではうまく組織間のリリースが行えず、癒着を解放するのは物理的に難しいと考えられます。ただし、筋膜リリース用のプレートやカッサのようなものであれば圧をかけながらスライドしていくことでリリースできる可能性はあると思います。


ここまでお話しをすればもうお分かりかと思いますが、組織間リリースには陰圧のように牽引する力の方向がかなり重要になります。ではどうやってこの陰圧を作り出せば良いのか?そこをお話しします。



つまむ手法やカッピング


陰圧は「中のものを外に引き出す力」となりますので、古来からある吸い玉療法(カッピング)や表皮をつまむという手法で陰圧を作り出すことが可能となります。


人間の体内は空洞になることを嫌うような構造になっており、陰圧をかけることで組織間に空洞が生まれそうになります。そうなった時に空洞になりそうな部分にリンパ液などの体液が流れ込み、空洞ができないように「穴埋め」をしてくれます。これは表面の皮膚をつまんで引っ張ると、その下の組織も連動して動いており、自分が思っている以上に深い位置まで作用が及ぶことがわかっています。


これはつまりどういうことなのかというと、皮膚を引っ張ると皮膚よりも下にある各組織が同じように持ち上げられていき、骨のあたりまで引っ張る力が到達していると言われています。これが関節の部分であれば、骨と骨の間の関節内部の組織まで力が及んでいるということがわかっています。


押し潰す陽圧はそれなりに強い力で押し込むことで奥まで力を届けようとするのに対して、引っ張る力はそれほど強い力でなくても体の深部まで力が到達します。この作用を利用して行うセルフケアについてお話しをします。



つまんで動かすピンチ・アンド・グライド


これは私が個人的に提唱している手法ですが、ピンチ・アンド・グライドケアというものになっています。ピンチ(つまむ)、グライド(滑らせる)を同時に行うことで、組織間リリースを自分で行い、痛みの改善、慢性疼痛症状の改善、スポーツの際のパフォーマンスの向上、低体温症の改善サポート、内臓の働きの活発化など、様々な分野において作用が期待できるのではないかと考えています。


言葉でピンチ・アンド・グライドというと難しそうに聞こえてきますが、実際にやることはいたって単純で、原因部位となっている部分をつまんで、そのつまんだままの状態で原因部位がある体の部位を揺らしたり動かしたりするというだけのことです。


これは意外と即効性があり、痛みだけでなくこりの緩和や改善が自分でもリアルタイムでわかりやすいというメリットもあります。ただしひとつだけ問題点があります。その問題点は、セルフケアである以上、手が届く部位にしかできないということになります。それ以外の部位で気になっている方は治療院や整体院などでご相談下さい。



滑らかに動く組織は体のパフォーマンス向上に期待が持てる


スポーツをしている方は特にこの、筋肉や筋膜という組織が、それぞれきちんとした機能を果たせなければ十分なパフォーマンスに期待できなくなります。そういう意味でも体調はもちろんですが、日々のコンディショニングを大切にしておく必要があります。もちろんこのような状態にしておくことを心がけるだけで、ケガの可能性も低くすることにもつながりますので、技術指導を受けることと同等に日々のストレッチやコンディショニングも重要となってくることを忘れないようにしましょう。

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